第十五回文学フリマに刊行する作品の紹介です。

新刊

『円明園 中国短編小説集 二』
三作品収録。前回、もっとこんな時代が読みたいという要望にお応えしたラインナップです。

*『他人に詩を見せることなかれ』(唐代 ジャンル・風刺)…長安では詩が流行中。しかし何故か人に詩を見せたがらない進士の李尉。その真意は果たして。

*『遺民記』(清代 ジャンル・歴史)…明末清初。息子の嫁と孫を抱えながら、明の遺臣として生きる決意を固めた「わたし」の半生。

*『髑髏楽器』(時代不定・チベット ジャンル・人文)…仕えている主人に殴られ、そして自身は妻を殴る男。その日常を繰り返す彼に訪れる悲劇。


長編「侠風在天涯」シリーズ自惚れ・文無し・遊び好きの三癖、武芸十八般、そして「百人のためには一人も斬らないが、一人のためなら百人をも斬る」が信条の遊侠、曲長江の活躍を描くオリジナル武侠小説です。

*『侠風在天涯 江南悲歌』
…曲長江は山東・済寧で盲目の芸妓に出会う。その芸妓の裏には、江南裏社会随一の幇会の影が……。武断屈指の剣客、石娟麗と共に、曲長江は血で血を洗う戦いに挑む。

*『侠風在天涯 雪海探仇』
…雪宵のある日に出会った隻腕の醜い女。彼女が仇と狙う名門官僚李家の謎とは。明代の名武将、戚継光の残した財宝なども絡む陰謀に、曲長江は一人立ち向かう。


『超超超中国小説史略&中国小説のススメ』
…難しい中国史をごく簡単に紹介。これであなたも中国通? そしてお勧めの中国小説を紹介する本です。古典作品はもちろん現代もカバーしております。ノーベル文学賞を受賞した莫言の作品も!


『関東文芸サークル連盟合同誌』Lit vol1.4寄稿作品
注意:上記の合同誌は春秋梅菊のブースにはございません。関東文芸サークル連盟のブースにてお買い求めください。

*「故と祖と」
…「わたし」は日中の争いのさなか、中国に突如現れた映画スター・李香蘭と出会う。共に祖国日本を持ち、故郷中国を持つ二人が迎える終戦までの道のりとは。


既刊
『夜来香 中国短編小説集 一』
…前回載せられなかったあとがき部分の追加と、誤字脱字修正のペーパーがついております。

*『変わりっ狐』(清代 ジャンル・ファンタジー)
…今、雌狐達の間では人間に変化し、人間の男と交わって精を得るのが大ブーム。しかし可愛い雌狐の小桃は、何故か可愛い人間の女の子には変身出来ない! そんな小桃がお相手として見つけた男は……。

*『小さい煩妹』(元代 ジャンル・歴史)
…小さい煩妹は七歳になった。でも母や兄はまるで知らん顔。彼女はまだ世間の恐ろしさを何も知らない。そんなある時、村に蒙古軍がやってきて……。

*『口琴(ハーモニカ)』(中華民国 ジャンル・ミステリー)←このジャンル、若干嘘くさいです。スミマセン。
…北平での反日運動に嫌気がさして漢口に引っ越してきた青年・丁安遠。彼は毎朝、隣家から聞こえてくるハーモニカの曲を耳にする。ハーモニカの持ち主との出会い、そして漢口にも迫る抗日運動の嵐。丁安遠が最後に見たものは……。


あらかた、こんな感じです。あとは新刊をしっかり書き上げるのみ! それではまた!
スポンサーサイト
ノーベル文学賞が先日、大々的にではありませんが発表されました。
結果は莫言が受賞ということで、まずはおめでとうございます。
しかしながら、日本はもちろん本国中国でも、莫言より村上春樹の方が現在は知名度があるんじゃないかとも思ったり……中国では「非常村上」といわれるように中流階級以上の層で村上春樹が大人気です。
とはいえ中国作家陣の中でも大御所の莫言なだけあって、受賞すべきところで受賞したか、という感じ。
赤い高粱 (岩波現代文庫)赤い高粱 (岩波現代文庫)
(2003/12/17)
莫言

商品詳細を見る
白檀の刑〈上〉 (中公文庫)白檀の刑〈上〉 (中公文庫)
(2010/09/22)
莫 言

商品詳細を見る


日本での莫言といえば、やはり「赤い高梁」が有名でしょう。しかし莫言の傑作となると、私的には「白檀の刑」を推します。どちらも「鮮烈」な作品です。