第三十七回 風流な詩会を立てるのだZOY



・賈政が新たな任を得て家を空けることになった。これ幸いと遊び暮らしていた宝玉のもとへ、妹の探春からお便りが。
「宝玉お兄さまへ。この前病気していた時はお見舞いありがとう。おうちの才能ある女子を集めて詩会を立てるから、是非来てね!」

・風流な探春の申し出に宝玉も大賛成。すぐさま駆けつけると、そこには黛玉、宝釵、迎春、惜春、李紈らおなじみのメンバーが。

・さっそく詩社設立についての会議が開始。詩人なら号がいるでしょ! ってことでそれぞれ名前をつける。
宝玉は怡紅公子
黛玉は瀟湘妃子
宝釵は蘅蕪君
探春は蕉下客
李紈は稲香老農
迎春は菱州
惜春は藕榭
そのほか、詩作の不得意な李紈、迎春、惜春にそれぞれ監督役の仕事を割り当て、罰則や日取りなどを決めた。

・最初の景気付けに、みんなで詩を作る。合評の結果、宝釵が第一位ということに。お題が海棠の詩だったので、詩社の名を「海棠詩社」に決めた。

・後日、湘雲を迎えてさらに詩社は活気づく。湘雲が次回の詩会に皆を招待することとなったが、生憎懐が寂しくて満足なもてなしは出来そうにない。そんなところへ、宝釵が助力を申し出るのだった。

次回を待て

小言
紅楼夢中盤の見所、海棠詩社の結成が語られる回。古来、詩会というのは男性文人のみに許された文化だったわけだが、ここまで読んでいただいた皆様ならご存じの通り、林黛玉や薛宝釵は男児顔負けの学力を備えている。詩会を男だけの文化にしておくなんてもったいないでしょ(by探春)、ということで今回の設立に至ったわけ。紅楼夢のテーマの一つ、女性賛美がよく反映された回といえるだろう。また彼女達の詩作に対する考え方も、堅苦しさの抜けた自由な精神に溢れており、非常に興味深いものがある。

海棠詩社のメンバー達。
賈宝玉…詩社では唯一の男児だが、詩作のレベルははっきりいって下層。
林黛玉…詩社のトップに君臨する才女。が、いつも手の込んだ作品ばかり作るせいか、宝釵には遅れをとりがちなような…。
薛宝釵…林黛玉と並ぶ才女。模範的な詩が周囲の評判を高めやすいのかも。
賈迎春…詩社のメンバーになったが、詩作の腕はほぼナシ。後半では何かと理由をつけて参加しなくなることも。
賈探春…詩社の結成を提案した。女の子でありながら男性風の気質に溢れる。この回からどんどん存在感が増してくる。
賈惜春…迎春と同じく詩作は苦手。まあまだ幼いしね。
李紈…詩会のリーダーを務める未亡人。本人はあまり学が無い。
史湘雲…宝・黛に次ぐ才女。次回の詩社でみんなをもてなすこととなったが、貧乏はつらいよ。
晴雯・麝月・秋紋…宝玉の侍女達。おしゃべりに花を咲かせる。晴雯は妾になった襲人に何かと突っかかっている。羨ましいのか?
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