2015_01
12
(Mon)21:52

紅楼夢 第三十九回

第三十九回 高利貸しって? ああ、それって侍女の給料!



・平児は王熙鳳が去った後、お仕事に出かけようとしたところを李紈らに引き留められる。その場の一同は平児が侍女として並外れていることを褒めそやし、それからあちこちの侍女達について批評を始めた。

・ようやく蟹パーティーもお開きになったところで、襲人が平児に月のお給料が行き渡っていない理由を尋ねる。
平児「あと数日待ってちょうだい。実はね、奥様があなた達に渡すお金を使って高利貸しをしているのよ」
襲人「えっ? うちってそんなお金に不自由してるの?」
平児「ここ何年か、高利貸しの利息で結構稼いでるわ。必要な時があったら出してあげるから、私に言ってね」

・平児が園の外まで来ると、以前賈家へお金を無心してきた劉婆さんとその孫・板児がやってきていて、袋詰めの野菜などを沢山届けに来ていた。近況などを語り合っていた矢先、日も暮れてきたので劉婆さんを泊めてやることに。
 
・劉婆さんは史太君へご挨拶。お互い年寄りながら、農家暮らしなだけあってまだまだ体の壮健な劉婆さんに、史太君は敬意を払うのだった。

・劉婆さんはもてなしを受けながら、田舎の不思議な話などを語り始める。が、調子に乗ってあるようなないようなデタラメまで話し出す始末。宝玉は、雪の中で柴を抜いている娘の話に興味津々。

・翌朝、宝玉は劉婆さんから聞いた祠(柴を抜いた娘が祀られている)を若党の茗烟に探させる。当然劉婆さんのデタラメなのでそんなものが存在するはずも無いが、茗烟も適当な作り話をでっちあげて宝玉をごまかすのだった

次回を待て

小言
前半は賈家の給与事情と侍女達について語られる。人品ともに優れながら、人に仕える身分となってしまった平児や彩霞といった侍女達。作者の弱い人々へ対する暖かい視線が感じられる。そして今回発覚する王煕鳳の高利貸し。何故彼女がそんなことをやっているのか、詳しい理由は回を追うごとに判明していく。この回ではただ金儲けをしたがっているような印象だが…。
後半は第六回で出てきた劉婆さんが久しぶりに再登場。忘れちゃっている人もいるのでは? 今回から数回に渡って物語の牽引役を担ってくれる。終盤に関わる伏線も多く、見逃せない回となっている。

おうちの立派な侍女さん達
平児…今回の主役。皆に称えられるスーパー侍女。「身分さえ違えば、誰だって彼女を奥様だと思う」とは李紈の言。仕事はきっちりこなすが、苛烈なだけの熙鳳とは違い、慈悲深い面も持ち合わせているため、上からも下からも好かれる存在。
鴛鴦…皆の評価を集めるスーパー侍女その2。賈家の大ボス、史太君の侍女だけあって、人柄も能力も申し分ない。史太君の召し物を一枚残らず覚えているという凄い特技が判明。侍女としては最高峰の地位にいる彼女だが、それを笠に着て威張ったりしないいい子。
彩霞…皆の評価を集めるスーパー侍女その3。王夫人の侍女。実直で、奥方の忘れがちなところにも目が行き届くしっかり者。第二十五回でも紹介したとおり、賈環と気が合う。ちなみに王夫人にはもう一人、彩雲という侍女がおり、そちらも環とはいい仲だが、当初の予定では彩霞・彩雲は同一人物だったとの説も。
襲人…皆の評価を集めるスーパー侍女その4。これまで何度も紹介してきたのでもはや説明不要か。

その他気になる人物達
王熙鳳…何と侍女達に渡すお給料を使い、高利貸しをしていたことが判明。そんなことしてると…。
李紈…未亡人。仏様みたいな性格なので、侍女にはなめられていた様子。平児や襲人のような子がいれば、と羨ましがっていた。
賈宝玉…劉ばあさんのデタラメ話を真に受ける。まあおぼっちゃんだからな。
劉婆さん…第六回で登場した賈家の遠縁。農家育ちらしい純朴さが和む。
史太君…劉婆さんに比べると、歯がぐらついたり目がかすんだり物覚えが悪かったり、年寄りしている。
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C.O.M.M.E.N.T

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