2015_01
28
(Wed)00:17

紅楼夢 第四十九回

第四十九回 まるでスーパー美少女のバーゲンセールだな


・香菱の作った詩は一同にも好評。詩会の一員になってもらおうと話が弾んだところへ、老女や侍女達があたふたとやってくる。
「大変です。大勢のお嬢様や奥方が揃ってお越しですよ!」

・王夫人の部屋へやってきた黛玉達。そこには宝釵の従兄の薛蝌とその妹、薛宝琴。邢夫人の兄嫁の娘・邢岫烟、李紈の叔母の娘・李紋と李綺がいるのだった。何でも三家が揃って上京してきたらしい。
史太君や王夫人は思わぬ来客に大喜び。黛玉もはじめは賑やかなのを喜んだが、自分だけが親戚のいない身なのだと思うと、一人ブルーな気持ちになるのだった(ってまたこのパターンかい)。そんな彼女を慰める宝玉。

・さて、自室に戻ってきた宝玉は侍女達の前で宝琴や薛蝌を褒めちぎりだす。晴雯達はさっそく彼らの姿を見に向かうのだった。
そんなところへ探春が訪ねてくる。折しも、迎春が病気中なので詩会は延期。そこで四、五日してから香菱や宝琴、李姉妹を加えてから詩会を開こうと提案。宝玉も大賛成。

・上京してきた三家の落ち着きどころも決まり、大観園はいよいよ賑やかに。兄弟姉妹はいずれも歳が近いので、普通に兄だの妹だの近しく呼び合うのだった。

・おしゃべりな史湘雲は、香菱に詩を教えてくれと頼まれるや、ノンストップでべらべら講釈を垂れる。我慢強い宝釵もこれにはうんざり。そこへ宝琴がやってくる。史太君にすっかり好かれたようで、鴨の毛でこしらえた羽織を貰っていた。

・宝玉と黛玉は揃って宝釵達のもと来訪。宝玉は、宝琴が史太君のお気に入りになったと知って、黛玉が機嫌を悪くするのではと心配したが、あにはからんや黛玉は穏やかで、宝釵への態度も依然と違うような…。宝玉は西廂記の句を引いて、まわりくどくそのことを尋ねた。すると黛玉はにこやかにこう返すのだった。
「私、宝釵お姉さまが本当にいい人だってわかったの。以前は腹黒い方だとばかり思っていたんだけど」
しかし、自分に身内のいないことを嘆き、涙してしまう。宝玉は彼女が去年よりも一段とやせ細っているのを見て、病気が重くなっていることを心配するのだった。

・雪が降る中、詩会を開くことに。宝玉は史湘雲と獲れたての鹿肉を焼き、食べながら詩を作ろうと提案。皆は大賛成。賈家の人間ではない宝琴は最初鹿肉を汚らしいと嫌がったが、宝釵のすすめで一口食べて、すっかり夢中に。やがて平児や煕鳳もやってきて賑やかになったが、平児は自分の腕輪が無くなっているのに気がつく。

・ようやくその場も落ち着き、皆はいよいよ詩を作ることに。

待て次回

小言
新しいヒロインが次々に押し掛け、まさに大観園の絶頂期。これだけの数のキャラが揃いながら、それぞれ違った個性を見せているのが素晴らしい。
一方で、黛玉の孤独がところどころで強調されている。病気もどんどん進行しており、後の悲劇を予感させる。
三十八回の蟹パーティーに続き、今回は雪見をしながらの鹿肉バーベキューパーティー。腹の減ってくる場面である。三国志や水滸伝と違い、食べたりしゃべったりが紅楼夢の見どころなのだ。


新顔紹介
薛蝌…宝釵の従弟。アホな薛噃と違い、真面目でいい子。宝琴が結婚で上京することになったのでついてきた。
薛宝琴…薛蝌の妹。宝釵に勝るとも劣らない美貌と才能の持ち主。
邢岫烟…邢夫人の兄嫁の娘。家は貧しく、両親や親戚もロクデナシだが、そんな境遇にあってもめげない良い子。王煕鳳に気に入られる。
李紋・李綺…李紈の叔母の娘達。叔母の娘ってことは結構な年齢だと思うんだけど…。

いつもの人物達
賈宝玉…すてきな女の子が勢揃いしたことにご満悦。でも黛ちゃん一途。
林黛玉…自分を待ち受ける運命をまだ知らない。
香菱…みんなに詩の実力を認めて貰った。ヨカッタネ!
賈迎春…詩会を病気で休んだ。そのことで宝玉に「詩は得意じゃないんだし、迎春ちゃんのことなんかいいよ」と言われたり、邢岫烟の住む部屋が無いので煕鳳から「わざわざ新しい部屋用意するのも面倒だから、迎春ちゃんのとこに住ませとけばいっか。あとはシラネ」なんて言われたり。カワイソすぎる。
賈探春…新顔たちを詩会のメンバーに巻き込む。
史湘雲…男装を披露。普段の格好より様になっているらしい。
平児…鹿肉の会に参加して、腕輪を盗まれてしまう。盗んだ犯人は何と…。



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