2015_02
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(Tue)00:10

紅楼夢 第五十三回

第五十三回 あれ? この家の財政ってやばくね?


・宝玉の必死の介抱で、晴雯はどうにか回復に向かう。母親の葬儀を終えて戻った襲人は元気が無く、李紈や邢夫人も患っている。何だかお暗いムードなので詩会も延期。

・季節は年の暮れ、栄・寧の両国邸は新年に向けて、先祖のお祀り準備で大忙し。賈珍は賈蓉・尤氏らとともに采配を振るっている。ここのところは出費ばかりが増え、入ってくるものはすこぶる少ない。黒山荘の小作人、鳥進孝が供物を納めにやってきたが、やはり例年に比べると数が減っていた。
鳥進孝「旦那様のところでは貴妃様や天子様から色々と貰えるのですから問題ありますまい」
賈蓉「いくら貴妃様でも天子様から何でもかんでも貰うわけにはいかないのさ。このままいけばうちはすっからかんだね」

・いよいよ年末、賈敬を中心に賈家一同は祖先のお参り。上も下もみんな着飾っている。赤蝋燭があちこちに灯り、楽器が賑やかに打ち鳴らされる中、皆は拝礼の儀式を済ませる。その華やかなこと、いつまでも談笑がやまないのだった。

・その後は元春の誕生祝、正月の来客、そして元宵節と毎日毎日イベント続き。十五日の夕方も、客室に大勢の席を設けて栄・寧両邸の人間達は賑やかにお祝いをするのだった。

小言
元春省親と並ぶ賈家の一大イベントが開かれる回。物語自体はそんなに進まず、宴会の豪奢な描写に費やされている。一方で、前半における賈珍達のやり取りからは賈家の窮状がはっきり描写されている。賈家が落ち目なのは今に限った話ではなく、第二回で既に仄めかされていたのだが、今回はさらに顕著。
このままじゃまずい、と思っている賈珍らもとりたてて手を打つわけでも無し。崩壊の時は刻一刻と迫り始めている…。

気になる人物達
賈宝玉…家の危機なんかまるで知る由もない。
賈珍・尤氏…寧国邸の家政をとりしきる。あれこれ文句を並べているが、肝心の問題には知らん顔。
賈蓉…父親の補佐を務める。
賈敬…寧国邸の主。仙人修行マニアの引きこもり。人前に出てきたのは今回くらいなのでは。その後、すぐまた部屋にこもる。
賈赦…栄国邸の主。史太君とはくだんの一件以来不仲のまま。宴会でもそうそうに自分の部屋へ引き取る。
史太君…最高権力者だが、家計事情についてはつゆ知らず。




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