2015_05
24
(Sun)22:11

紅楼夢 第七十回

第七十回 鬱展開? そんなことより凧揚げだ!


・賈家の若党達がそろそろご結婚の年齢なので、王熙鳳らは王夫人と相談して適当な侍女を娶らせようとする。しかし条件の合う者は見つからず、結局外で女房をとらせることに。

・賈宝玉は尤姉妹の一件で落ち込み気味。襲人達が努めて彼を慰める日々。その日も芳官とくすぐりあっている晴雯らのもとへ宝玉を誘い出す。そんなところへ、姉妹達から久々に詩会を開きましょうとのお誘いが。さっそくいってみると、宝琴が一首の詩を宝玉へ見せる。宝玉はその感傷的な内容からすぐに黛玉の作品だと見抜くのだった。心機一転しようと、湘雲は詩社の名前を「桃花社」に改める。次回の日取りを決めて、その場は解散。

・詩会が近づいてきたある日、賈政が帰ってくるという知らせが宝玉のもとに届く。毎日遊び暮らしていたので習字の書きためも殆どない。慌てて書き始める宝玉。姉妹達はそんな彼を見かねて、めいめいに自分たちも字を書き、宝玉を手伝う。中でも黛玉は筆跡も宝玉そっくりな字を沢山送ってきた。彼女の心遣いに宝玉は深く感謝した。

・折しも、近隣で津波が起きてしまい、賈政の帰省は冬頃になるとの知らせ。宝玉は途端にスイッチを切り替え、また遊びほうける。

・久しぶりに詩会開催。今回はこれまでにない作詞をすることに。それぞれ柳絮の題で作りにかかるが、時間内に出来たのは黛玉、宝釵、宝琴。探春は半分しか作れず、宝玉にいたっては白紙。観賞の結果、宝釵が一番ということに。

・その時、裏手で何やら大きな物音。外にでてみると、蝶の凧が庭へ落ちてきたのだった。皆は興をさそわれ、厄飛ばしのために凧揚げをすることに。色とりどりの凧が揚がる中、宝玉の美人凧だけがあがらないので、彼はイライラ。
紫鵑は黛玉の飛ばしていた凧の糸をはさみで切り、凧を空へ放った。
紫鵑「これで黛玉様のご病気もみんな凧が持って行ってくださいますわ」

・探春が鴛鴦の凧をあげていると、どこからか別の鴛鴦凧が寄ってきて、彼女の凧と絡まってしまった。さらにそこへ「喜」の字を模した凧も飛んできて、さらに二つの凧と絡み合う。右に左に飛ばしているうちに糸が切れ、三つの凧は仲良く空へと放たれていってしまう。皆はその様子を笑って楽しんだ後、それぞれ解散したのだった。

小言
尤姉妹編が終了し、物語のスポットは再び宝玉達へ戻ってくる。今回、久方ぶりに詩社の開催。いつもと異なり、今回は詩ではなく詞を作っている。詞というのは宋題に発展した韻文の一種で、詩との違いは定型が無いこと(もちろん、大まかなルールはあるのだけれど)、内容が長いこと、などが特徴。
後半、探春の揚げた凧は鴛鴦がモチーフになっている。鴛鴦といえば夫婦の象徴。さらにそこへ「喜」を模した凧が飛んでくるというのは、探春が良縁に恵まれることの暗示になっている。

気になる人物達
賈宝玉…尤二姐達の死に心を痛めたり、親父の帰省に泡食って勉強始めたり、忙しい。
林黛玉…宝玉のために臨書を送ってやる。可愛いぞ、このツンデレめ。詩会では宝釵に及ばなかったものの、以前のような嫉妬は殆ど抱かなくなった。
薛宝釵…詩会ではまたしても一位を獲得。はいはいご立派。
史湘雲…新しい詩社の名付け親。最近楽しい出来事が減って退屈している模様。
探春…六十三回のくじに続き、今回は凧を絡ませる。縁結びに事欠かないお人。
紫鵑…落ちてきた蝶の凧を欲しがる。かわゆす。
襲人…尤姉妹の死で落ち込む宝玉を頑張って慰めようとしたり、慌てて勉強を始める宝玉に説教をしたり、面倒見のいいお姉さん。
温都裏那もとい芳官あるいは雄奴…ややこしい。本文でもいちいち呼び名が変わる。
王夫人…慌てて勉強を始めた宝玉を叱る。お言葉はごもっとも。
王煕鳳…前回で正妻闘争も終わり、平常運転中。
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C.O.M.M.E.N.T

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