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第二十七回 兄を訪ねて五関を突破



・関羽が逃亡したことに対し、蔡陽や程昱が追撃を主張するも、彼に感服している曹操はそれを許さず。しかし、別れに際して贈り物をしたいと言う。そこで張遼を使いに走らせた。

・こちら関羽。劉備の夫人たちを連れているためその歩みは遅い。そんなところへ追いついてきた張遼。関羽が相手を問いただすうちに、曹操達もやってきた。
曹操「雲長殿、なにゆえ出立を急がれたのじゃ」
関羽「以前にもお話ししたように、兄上の消息がわかったためです。何卒お許しを」
曹操「それはもちろんじゃ。しかし、路用くらいは受け取ってくれんかね」
 そう言って黄金を差し出すが、関羽は固辞して受け取らない。曹操はせめて別れの贈り物にと、錦の上着を渡すが、警戒していた関羽は得物の先に上着をひっかけて受け取り、さっさと立ち去ってしまう。許褚はその態度に憤慨したが、関羽の心中を察した曹操は何も咎めなかった。

・関羽が道を急ぐと、山賊の廖化が夫人達を保護して現れた。廖化は自分を仲間に加えて欲しいと懇願するが、関羽は相手が山賊出身ということで断った。さらに先を進む途中、胡華という老人に出会い、息子に手紙を届けてほしいという頼まれ、これを聞き入れた。

・やがて、一行は東嶺関という関所に到達。大将の孔秀が現れ、行く手を塞いだ。
孔秀「こちらの関所を通るのであれば、丞相の手形を拝見したい」
関羽「急な出立ゆえ、いただいて参らなかった」
孔秀「フン。それではお通しできぬ。どうしてもとあらば、連れの者を全て置いて行かれるのだな」
相手の言動に激怒した関羽、すかさず偃月刀でバッサリやってしまった。こうして、一行は強引に関を突破。

・関羽の所業は、すぐさま洛陽太守・韓福の知るところとなった。韓福は配下の武将・孟坦と共に関羽を倒す作戦を練る。やがて、関羽一行が関所に姿を現した。
関羽「どうかお通し願いたい」
韓福「丞相の手形はお持ちでござるか」
関羽「急な出立ゆえ(ry」
韓福「わしは丞相の命で、間者の往来を防いでおるのだ。手形を持たぬということは、逃亡者とみなすぞ」
激怒した関羽、応戦に出てきた孟坦をあっさり殺す。不意をつかれ、韓福の矢に肩を射抜かれるが、それをものともせず相手をバッサリ。残った軍勢も蹴散らし、第二の関を突破する。

・沂水の関所を守るのは、流星鎚の使い手である卞喜。関羽の接近を聞くと、関所前の寺に二百人の伏兵を置き、関羽をそこへ誘き出して殺そうと計画。いざ関羽一行が現れると、卞喜はへこへこしながら関羽を出迎える。が、寺にいた普浄という僧の密告で計略は露見。関羽は卞喜と伏兵をブチ殺し、危機を脱出。

・滎陽の太守・王植は韓福と昵懇にしていたため、その死を知るなり関羽殺害を計画。関羽達がやってくると、関所を開いて城内に出迎え、宿泊させる。そして部下の胡班に、兵を率いての闇討ちを命じた。当の胡班は、関羽の声明をかねてから耳にしており、果たしてその名に値する人物だと悟るや、王植に背いて彼を逃がした。
関羽達の逃亡を聞きつけた王植は急ぎ追撃に出たものの、一合と持たず殺されてしまう。

・関羽は黄河の渡り口に到着。太守の劉延に船を貸してくれるよう求めるが、相手は拒否。そんなところへ、渡し口を防備する武将・秦琪が現れる。
秦琪「将軍はどちらへ行かれるのか」
関羽「河北にいる兄者のもとへ参る。船を渡してくださらぬか」
秦琪「手形はお持ちか」
関羽「(ry」
秦琪「夏侯将軍の命で、手形を持たぬ者は通さぬ」
例によって激怒した関羽、僅か一刀で秦琪の首をスッパン。関羽は恐れおののく秦琪配下の兵士達へ、船を用意するよう命令。こうして黄河を渡り、袁紹の領地へと入ったのだった。
馬上の関羽は、「わしは人を殺めるつもりなどなかった。全て止む無しのことであった。丞相殿はわしを恩知らずの男と思うであろう」と、今更過ぎる後悔の呟きを漏らす。

・北進する途中、関羽一行は孫乾と出会う。聞けば劉備は袁紹のもとを離れ汝南に向かったとのこと。一行は進路を変えたが、そんな矢先、夏侯惇率いる軍勢が現れた!

どうなる!

小言
三国志のエピソードでも屈指の名場面である「千里走単騎」の回。あるいは「過五関斬六将」などと呼ばれる(どっちも原題をそのままとっただけだけど)。関羽の圧倒的な強さが拝める。とはいえ、展開自体は関羽がひたすら武力任せに関所を破るという単調なもの。対峙する武将もぽっと出の連中ばかりで、強さも大したことはない。行く先々で関羽の武勇を慕う人物が都合よくホイホイ現れるのもなんだかなあ、という感じ(まあ、だからこそ関羽は凄い!ということになるんだろうけど)。演義における関羽持ち上げエピソードの典型例ともいえる。関羽の勝ち方は極端だったり、釈然としないものが少なくない。強さの演出とはなかなか難しいものだが、演義で成功している主要キャラは呂布・張飛・張遼・趙雲あたりだろうか。

気になる英雄達
関羽…我らが武の神様。関所の武人達を圧倒的武勇で倒す。王植や卞喜の罠にはホイホイ引っかかっており、警戒心があるんだか無いんだかようわからん。張飛なんかよりこいつの方がよっぽど脳筋な気がしてきた。
曹操…最後まで関羽ラブな丞相。贈り物も拒否され、やっとの思いで渡した錦の上着もぞんざいな扱い。なんというフラれよう。悲しくて泣けてくる。「いいのよ…関羽君の気持ち、わかってるから…」と健気な見送りでまた涙。
許褚…「丞相(学級委員長)のプレゼントを断るなんて無礼だワ!」と憤慨する側近ポジション。
廖化…黄巾賊残党。仲間の杜遠が劉備の妻妾に無礼を働こうとしたので、これを斬って関羽に差し出す。関羽には断られたが、仲間フラグを立てて去っていった。
胡班…王植の従者。廖化同様、仲間フラグを立てていったん退場。
孔秀…東嶺関を守る武将。特にいいところもなく関羽に斬られた。
韓福…洛陽太守。不意打ちで関羽を負傷させるが、その後あっさり斬られた。まあ武の神様に傷をつけただけでも大した善戦ぶりだろうか。こんな身分で太守なのかと不思議に思って調べたら、やっぱり意味合いが違うらしい。
孟坦…韓福配下。囮役として関羽に挑むが僅かあっさりやられる。一応、囮としての務めは果たした。偉い。
卞喜…沂水関所を守る武将。元黄巾賊。得意の流星鎚で関羽と戦うも殆ど相手にならずやられる。
王植…滎陽の太守。関羽を計略にはめるも失敗。自ら追撃するが一撃死。
劉延…曹操配下。関羽には前回の戦で恩を受けていたが無視した。
秦琪…夏侯惇配下の武将。黄河の番をしていた。孔秀や韓福らを雑魚呼ばわりする実力はあるようだが、関羽の前ではどうにもならなかった。
孫乾…ラストで登場。すっかり使い走りが板についてきてしまった。



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