第六回 賈家にお金を恵んでもらうのじゃい!


・前回、夢の中で男女の交わりを会得した宝玉。目が覚めるとズボンにアレが。

・間の悪いことに、侍女の襲人にそれを発見される。

・問い詰められた宝玉は洗いざらい夢の出来事を話した挙句、襲人におねだりする。「おねえさん、僕と試そうよ、ね?」

・襲人の返事は「いいですよ」。こうして二人は秘かに関係を結ぶ。おいぃ!

・話変わって、賈家の遠い親戚、城外に住む劉家は貧しくて冬も越せない有り様。

・賈家にちょっとお金を恵んでもらお~。家族を代表して、賈家と面識のある劉婆さんが赴くことに。

・劉婆さん、賈家へ。しかし相手は大貴族。お目当ての奥様にも簡単には会えない。まず屋敷の入り口で門番から周家の女房に取り次いでもらい、周家の女房から若奥様の侍女、平児に取り次いでもらい、平児から若奥様、そしていよいよ若奥様から本命の奥様へ…と思ったら奥様は客人と会えないというので、若奥様こと王熙鳳が劉婆さんの要件を聞くことに。

・ちょっと話は前後するが、田舎育ちの劉婆さんは屋敷の凄さにビビりまくり。いちいち手を拝み合わせて部屋を渡り歩いたり、時計を見てびっくりしたりと田舎丸出し。

・さて、おずおずと来意を明かす劉婆さん。王煕鳳の方では既にお見通し。金持ちらしい太っ腹ぶりで銀子を渡す。

・劉婆さん、喜びの余り下品なギャグをかましたりしてその場をぶちこわしそうになるも、王煕鳳は大人の対応で華麗にスルー。婆さんはほくほく顔で帰途につくのでした。


次回に続く。


小言
よく紅楼夢を読んだ読者の間で話題になる(そうか?)のが、冒頭の宝玉と襲人の契り。夢精した翌日に女の子とハッスルしちゃう宝玉も宝玉だが、「私は侍女で、若様のものなんだし」とあっさりオーケーしちゃう襲人も相当アレである。というか、宝玉は実際には初体験なんだし、襲人がリードでもしてあげないとうまくいかないんじゃ…。なんか襲人は経験があったかのようにも取れる書き方をしているし。というわけで、なかなかネタになる場面。
勘違いしないで欲しいが、紅楼夢は決して金瓶梅のようなエロ小説ではない。宝玉が誰かと明確に同衾する場面は全百二十回通しても数回くらいしかない。紅楼夢はあくまでプラトニックな恋愛小説なのである。ここ絶対重要ね。
さて、読者にとってはまたややこしいことに、賈家の遠縁である劉婆さんの話が第六回の大半を占めている。この劉婆さん、一回きりの登場かと思ったら要所要所で登場し、いずれも重要な活躍をする。
劉婆さんはいわゆる貧民代表。第三回で林黛玉が賈家の豪勢な姿に驚く描写があるものの、彼女とてお嬢様、賈家の凄さを読者へアピールするにはもっと庶民の視点も必要なわけ。今回は王煕鳳が劉場さんとのやり取りで大家の余裕を見せつけてくれる。

気になる人物達
襲人…宝玉の筆頭侍女。宝玉との密通のせいで、恐らく序盤屈指のインパクトを読者に残している人物。
劉婆さん…賈家の遠縁。今回の訪問が、後に賈家を再訪するきっかけになる。
王煕鳳…賈家の若嫁。周瑞の会話から、彼女の性格についても結構語られている。今回は終始大家の若奥様としてやんわりとした物腰で対応した。この人がどれほど恐るべき人物か、読者はこの後散々思い知らされることになる
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