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2014_11
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(Tue)22:32

紅楼夢 第二十八回

第二十八回 私の帯が…冗談ではない!


・詩を吟じていた黛玉は、ふと宝玉の姿を見つける。逃げだそうとする彼女のいく手を阻んだ宝玉。
「待って、黛ちゃん。一言だけ聞いてほしいんだ」
「一言だけね。じゃあ言って!」
「僕が二言目を言ったら、聞いてくれる?」
 アホな答えにあきれて立ち去ろうとする黛玉。後悔した宝玉は必死に、自分の正直な思いを打ち明ける。小さい頃は仲良しだったこと、いつからかすれ違いが多くなったこと、誰よりも君を大事に思っていること…。
 黛玉も思わず感情を爆発させる。
「じゃあ、どうして昨日は門を開けてくれなかったの?」
「門? 何のこと」
 ここでようやく、昨日の誤解が解けた二人だった。
 仲直りしたかと思いきや、王夫人の部屋で黛玉の飲んでいる薬に関してデタラメな話をぶちまけたせいで、黛玉からあかんべえをされてしまう。

・その後、馮紫英に呼ばれて宴会に参加した宝玉。若女形の蒋玉函、芸妓の雲児などの顔ぶれが揃っている。酒を片手に、詩遊びを始める一同。学のない薛蟠はテキトーな詩を作ってアホぶりを見せつける。
最期に詠んだのは蒋玉函。
「花の香 人を襲いて 昼暖かきを知る」
 すると、薛噃がケチをつけた。
「罰杯だぞ! 君のような人が、どうして宝玉君の侍女を詩に詠み込むんだ!」
 きょとんとする蒋玉函。宝玉が苦々しげな顔に。
「蟠兄さん、酷い人だな。罰杯物ですよ」
 事情を知らない一同へ、雲児が説明をする。蒋玉函の詠んだ「花气袭人知骤暖知」。ここまで記事を読んでくれた方ならお察しだろうが、これは襲人の名前が組み込まれている。知らずとはいえ、若様の侍女の名を呼んでしまった蒋玉函は宝玉に謝罪した。

・宴会の途中、トイレへ向かった宝玉についてきた蒋玉函。宝玉は前々から琪官という役者に興味を持っていたのだが、聞けばそれは蒋玉函の別名だと判明。意気投合した二人はその場で腰帯を交換する。

・部屋に帰ってきた宝玉。めざとい襲人は主の帯が別の物に変わっているのを見逃さない。
襲人「あら、素敵な帯をお召しですね。じゃ、私のお貸しした帯を返してください」
宝玉「(ヤベッ、そういえばあの帯は襲人のやつだった)あはは、ごめんね。お前には今度別のをあげるからさ」
襲人「ふん、どうせそんなことだと思いました。一体どんな輩にわたくしの帯をくれてやったんですの」
 怒鳴りたいのを我慢して、寝床に入る襲人。翌朝起きあがると、宝玉がにやけながら話しかけてきた。
「へへ、このぶんじゃ泥棒が入っても気づかないね。腰を見てごらんよ~」
 見ればくだんの帯が自分の腰に巻かれている。宝玉が夜のうちにこっそりやったらしい。イラついた襲人はその場で帯を解くが、宝玉がまた無理矢理絞めさせてしまう。その後、主がいない隙を見計らって、彼女は帯を取り替えた。

・宮中の元春から贈り物が来た。宝玉と宝釵への贈り物は中身がお揃いになっていたので、宝釵は困惑。どうやら王夫人をはじめとする親世代は、玉を持っている宝玉と、金の首飾りを持っている宝釵に夫婦の縁があると考えて、二人をくっつけたがっているらしい。宝玉自身は「なんで贈り物黛ちゃんと一緒じゃないんだろう」と不満顔。

・史太君のもとへやってきた宝釵。そこにいた宝玉は彼女の腕輪を見せてとせがみ、宝釵の美しさに見とれてしまう。

・どんじりで現れたのは我らが林黛玉、宝玉達の様子を戸口近くでにやにやしながら見つめている。
宝釵「あら、黛さん。そんな寒いところにいて何してるの?」
黛玉「バカ雁がいるから見にきたのよ」
宝釵「へえ、そのバカ雁はどこにいるの?」
黛玉「それが、私が来た途端逃げてしまったの」
 言うやいなや、手に持っていたハンカチを宝玉へぴしりと叩きつける。ぼうっとしていた宝玉へクリティカルヒット!

待て次回


縁結びアイテムおさらい
通霊宝玉…宝玉が生まれたとき、口に含んで持っていた玉。第一回に出てきた石君の正体。
金の首飾り…宝釵がいつも提げている首飾り。裏に刻んである文句が宝玉の通霊玉と対になっている。このアイテムによる因縁は「金玉良縁」とも呼ばれる。
茜香国の帯…今回、役者の蒋玉函が宝玉と交換した帯。茜香国(架空の国)の女王から貰ったもの。これを巻けば汗が出ず、夏でも涼しく過ごせるという不思議なアイテム。めぐりめぐって襲人の持ち物に。つまり…。

小言
第二十二回でも述べた通り、当時の俳優や芸人といった人々は、平民よりも身分の低い人間だった。西洋でいうところのサーカス団みたいなもんだと思ってくれればよろしいかと。賈宝玉が役者と交友を持っていると知り、襲人が苛立っていたのもそのため。

気になる人物達
賈宝玉…どんな身分の人間に対しても分け隔てをしない鷹揚な人柄は、好感が持てるんだけどねえ。
林黛玉…宝玉の冗談を受け流せるくらい、もう少し性格がおおらかならねえ。
花襲人…役者とつき合う主にイライラ。
薛蟠…今回、詩の一つもまともに作れないことが判明。あ、それ以前に字もろくに読めないんだった。救えない。
蒋玉函…若女形。宝玉を知己と見なした。
雲児…紅楼夢では珍しい芸妓の登場人物。出番は今回のみ。
薛宝釵…親世代や元春妃からの評価が高いヒロイン。今回は彼女の容貌が詳しく描写されている。それにしても、腕輪が簡単に外せないくらい腕がぽっちゃりしてるって、どう考えてもデブ…。
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